要約
「ウィズコロナ時代」におけるアナリスト業務
Q6-1. アナリスト業務の変化の必要性
- 感染症の長期化が懸念される中(「ウィズコロナ時代」)において、アナリストとしての自己の業務内容を変える必要性に関しては、「変える必要がある」とする者は全体で6割であった(セルサイド64%、バイサイド54%)。
- 「変える必要がある」とする者を年齢別で見ると、30代以下の割合(29歳以下73%、30代74%)が高かった。
Q6-2. アナリスト業務の変化の方向性
- どのように変える必要がありますか、との設問に対しては、「長期的な視点による企業評価をより重視する」との回答が最も多かった(73%)。セルサイド、バイサイド共に重視しているが、特にバイサイドの割合が高かった(セルサイド65%、バイサイド82%)。
- 第2位以下では、セルサイドとバイサイドで傾向が異なり、セルサイドにおいては、「企業の業績予想の背景や前提についての分析」(54%)、「個別企業の分析に当たってセクターや市場の動向分析」(51%)をより重視し、バイサイドにおいては「経営トップとの建設的な対話」(64%)、「非財務情報(ESG情報を含む)の収集・分析」(56%)をより重視していた。
主なフリーコメント
「ウィズコロナ時代におけるアナリスト業務」に対する主な意見を掲載。
「ウィズコロナ時代」におけるアナリストと企業とのコミュニケーション
Q7. 企業自身による業績予想の開示に対するアナリストの考え方
- 特に重視する企業の情報については、「トップの経営戦略とその優先順位」が最も多かった(セルサイド80%、バイサイド77%)。
- 第2位「ビジネスモデル」、第3位「経営理念や長期ビジョン」については、バイサイドがより重視する傾向が見られた(セルサイド50%台、バイサイド70%台)。
Q8. アナリストが企業に求める姿勢や対応
- セルサイドにおいては、「外部環境の変化等のリスクも含め、投資判断に有用と思われる情報を適時に提供すること」が最も多く、バイサイドにおいては、「経営陣とアナリストとのコミュニケーションが深まるように努めること」が最も多かった。
Q9. アナリストに求められる姿勢や対応
- セルサイド、バイサイド共に、「企業の経営戦略や長期ビジョンを積極的に評価すること」が最も多く、8割弱であった。次いで、「企業の経営陣やIR部門とのコミュニケーションを、数値の達成・未達にとらわれない建設的なものとなるよう努めること」で、7割弱であった。
- 上記に関連しては、『不透明な環境の中では、計画や予想は頻繁に更新されることにならざるを得ず、その都度、「経営トップとの建設的な対話をより重視する」という精神に則ったコミュニケーションが行われることが望ましい』等のコメントがあった。
主なフリーコメント
「ウィズコロナ時代におけるアナリストと企業とのコミュニケーション」に対する主な意見を掲載。