優良企業選定要領
証券アナリストによるディスクロージャー優良企業選定制度
日本証券アナリスト協会では、ディスクロージャー研究会を設置して、企業情報の専門ユーザーとしての証券アナリストの立場から、企業のディスクロージャーの促進・向上策を調査研究するとともに、ディスクロージャーをめぐる社会的論議にも積極的に参加し、提言を行っています。
その具体策のひとつとして、証券アナリストが企業のディスクロージャーの質、量、タイミング等の優劣を判断するための客観的な評価基準を策定し、これをもとに「証券アナリストによるディスクロージャー優良企業選定」制度を設け、1995年から毎年実施しています。
優良企業選定要領



ディスクロージャー研究会は、2023年度の「証券アナリストによるディスクロージャー優良企業選定(第29回)」について、次の要領で実施することとしました。2023年度の評価については、2023年3月期決算以降に義務化される人的資本に関する開示など、主に、大項目「4.ESGに関連する情報の開示」に関して検討し、評価項目・配点を確定しました。
2023年度の評価対象業種は、17業種(対象企業296社。機械は休止)となります。
また、2005年度から評価対象としている、新興市場銘柄及び個人投資家向け情報提供における優良企業選定も継続して実施することにしています。
同研究会では、今回も各対象業種等に精通した証券アナリストの方々の積極的なご協力を期待しています(2022年度のスコアシート記入アナリスト延べ593名)。
対象業種、企業数、評価項目数
業種 | 対象企業数 | 評価項目数 |
---|---|---|
建設・住宅・不動産 | 18 | 11 |
食品 | 23 | 13 |
化学・繊維 | 21 | 15 |
トイレタリー・化粧品 | 9 | 16 |
医薬品 | 21 | 10 |
鉄鋼・非鉄金属 | 14 | 13 |
電気・精密機器 | 24 | 14 |
自動車・同部品・タイヤ | 21 | 8 |
エネルギー | 22 | 12 |
運輸 | 18 | 15 |
通信・インターネット | 16 | 15 |
商社 | 7 | 12 |
小売業 | 23 | 18 |
銀行 | 13 | 22 |
保険・証券・その他金融 | 9 | 21 |
ITサービス・ソフトウェア | 13 | 10 |
広告・メディア・エンタテインメント | 24 | 11 |
新興市場銘柄 | 30 | 13 |
個人投資家向け情報提供における優良企業選定は、上記の業種別等各18部門のそれぞれの評価結果上位1割の企業のうち2022年7月から2023年6月までの1年間に、「個人投資家向け会社説明会」を開催した企業を「評価対象企業」(2022年度は30社)として評価を実施します。
評価・選定作業の実施日程
時期 | 内容 |
---|---|
3月上旬 | 対象企業宛て評価項目及び配点一覧等の送付 |
4月上旬~4月末頃まで | スコアシート記入アナリストの資格照会調査 |
5月下旬 | 記入アナリストへのスコアシートの発送 |
7月上旬まで | スコアシートの回収 |
7月中旬~8月上旬 | スコアシートの集計 |
8月中旬~9月中旬 | 各専門部会による選定結果の取りまとめ |
9月下旬 | ディスクロージャー研究会における最終決定 |
10月上旬 | ディスクロージャー優良企業選定結果公表 |
10月上旬 | アナリスト大会における表彰企業の紹介 |
10月下旬~12月頃 | 評価・選定結果の各企業へのフィードバック |