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Ⅲ.AI導入によるアナリスト業務への影響
Q19:AIの導入状況
AIの導入状況は、41%のアナリストが、【現在、AI導入の具体的な検討に着手している】とし、次に、13%のアナリストが、【既に、AI導入がされている】と回答した。両者を合計すると、半数強(54%)となり、AIがアナリスト業務に次第に導入されつつあることが伺えた。
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① 既に、AI導入がされている。 ② 現在、AI導入の具体的な検討に着手 ③ AI導入の検討は行っていない。 |
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① 既に、AI導入がされている。 ② 現在、AI導入の具体的な検討に着手 ③ AI導入の検討は行っていない。 |
Q20:AIの導入分野(複数回答可)
【既に、AI導入がされている】又は【現在、AI導入の具体的な検討に着手している】と回答したアナリストの内、70%強のアナリストが【決算コメントなどの定型業務】に留まっていると回答した。また、回答項目以外の具体的なAI導入分野として、レポートの翻訳作業、ニュース検索、マクロ・セミマクロデータの整備・アップデートなどが挙がった。なお、【その他】として、「経営層には漠然としたAI導入の意欲はあるが、決算コメントなど自動化について実用化段階には未だ至っていない」とのコメントもあった。
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① 決算コメントなどの定型業務。 |
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① 決算コメントなどの定型業務。 ② 業績予想などの分析。 ③ その他 |
Q21:今後のAI導入によるアナリスト業務への影響(複数回答可)
70%強のアナリストが、【情報の深掘りや独自の視点の提供が以前にも増して求められる】及び60%弱のアナリストが、【情報提供のスピードが以前よりも増してくる】と回答し、質量両面でアナリスト自身のレベルアップが求められることを示唆した。また、60%強のアナリストが、【アナリスト業務の最適化が一層進む】と回答した。なお、【AI導入により残業時間が減る】と考えているアナリストは35%に留まった。【その他】としては、「訪問取材、工場見学などAIができない業務の重要度が高まる」、「企業とのコミュニケーション分野までAIができない限り、アナリストの本質的な業務は何も変わらない」、「人が最終的判断していくプロセスは残る」、「AIの使い方次第ではあるが、アナリストが「考える」時間が増える」というプラス面のコメントがあった。他方、「読解力・分析力なく情報を右から左に流すだけのアナリストは淘汰される」との指摘もあった。
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① 情報の深掘りや独自の視点の提供が以前にも増してされる。 |
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① 情報の深掘りや独自の視点の提供が以前にも 増してされる。 ② 情報提供のスピードが以前よりも増してくる。 ③ 残業時間が減る(”働き方改革”に資する)。 ④ アナリスト業務の最適化が一層進む。 ⑤ 専門分野に特化した独立系のアナリストが増 える可能性がある。 ⑥ その他 |