多くの金融アドバイザーにとって、最も営業対象先としたいのが中小企業のオーナー社長だろう。オーナー社長は個人の資産管理のみならず、所有している法人のニーズが多様化しており、金融アドバイザーとしては提案できる商品の幅が広い。
従来はある程度の規模の会社のみがM&Aの対象だったが、近年はインターネットの発展によって、スモールカンパニーを比較的少額で売買することが増えつつあるという。
金融アドバイザーであれば、富裕層は最もアタックしたい対象先だろう。しかし、その分、優良企業のオーナー社長といった分かりやすい富裕層は各金融機関が営業をかけるので競争率が高い。
「営業は実績さえ上がれば資格は必要ない」と思われがちだが、実はそうとは言い切れない。むしろ「営業成績の向上」という目的を達成するために「資格取得」は効率の良い手段。キーワードは「人的資本」だ。
営業パーソンに求められる重要なスキルとは一体何だろうか。いわゆる「傾聴力」が重要だという意見もよく耳にするが、単なる「御用聞き営業」の可能性もある。そう考えると、より重要なスキルは「ニーズの仮説を準備すること(仮説営業)」ではないだろうか。
法人担当者は、その立場上、濃淡はあれ経営者に接することができる存在だ。少なくとも、その経営者を「ド新規」で営業するリテール営業担当者に比べて、有利な立場にいることは間違いない。他社と大きな差別化を勝ち得るためには。
AI化が逆流する可能性は極めて低い。特にAI化の荒波を受けるのが、高給取りで社会的信用も高かった銀行員と言われている。この状況下において、AIに職を奪われる前に、銀行員はどのような行動を取れば良いのか?
富裕層営業にとっての大きな悩みは、「いったい富裕層はどこにいるのだろうか」ということではないだろうか。外見だけで判断することは難しい富裕層を開拓するためのアイディアとは?