3-2. 内定後の配活でキャリアを創る

証券アナリストの知識が生かせる部署

企業買収の購入代金としては現金を使うこともありますが、多くは株式交換で行われます。従って自社の株価が高い方が、買収する力もあるし、また自社の株価が高ければ他社に買収されるリスクも小さくなります。だから、企業は自社の株価を上げるために、様々な努力をしています。つまり、IRです。

こういった企業買収の仕事は、経営企画部など会社の経営にかかわる部署なので、たとえメーカーであっても、証券アナリスト資格で学習するような、金融や証券のことを知らないと勤まりません。

商社であれば

商社も従来から金融に力を入れています。インフラファンドに取り組んでいる大手商社では、もともと、ダムや高速道路などを、日本の金融機関が出しているプロジェクトファイナンスで建設しています。商社は英語ができるのは当たり前で、評価されるとしたらファイナンス（金融）の知識です。。

広報・IRであれば

上場会社であれば、いずれもIRに力を入れています。最近は海外株主の増加に伴い、社長が海外で、ロードショーと呼ばれるIR活動を行っています。それに同行するのが英語とファイナンスのできる証券アナリスト資格をもっているようなIR担当で、社長や役員とともにビジネスクラスで米国や欧州を一緒にまわり、著名な年金基金等の機関投資家に対して、今後のわが社の戦略はこうですというプレゼンテーションを行います。

今、広報やマーケティングを志望する女性も多いようです。広告作成はほとんどを大手広告代理店に任せ、つまり、コンペによって選びマスコミ対応するのが広報活動です。そこではセンスが問われます。センスはある意味生まれつきのものです。確実に努力が報われるのは英語とファイナンスです。自分がいないと困るような専門性の高い仕事を確実にしたいなら、ぜひファイナンスの知識をつけることを勧めます。

金融はロマンである

金融の本丸は融資と言われます。しかも今までの担保で貸す融資ではなくて、融資先企業の事業性をきちんと評価して資金を貸す時代です。融資先企業に対し経営コンサルティングを行いながら、企業の成長性に賭けようというわけです。

地方にも、世界にはばたく良い企業がたくさんあるはずです。世界を相手にしている優良企業なら、お金も世界から資金調達すれば良いわけで、そのためにも、金融やIRが必要であり、そうした人材が求められているのです。