2026年10月号(第64巻第10号)
特集 : 不動産をどう捉えるか―市場、J-REIT、企業価値―
多様な側面を持つ不動産―その価値をどう見極めるか―
近年、日本の不動産市場は大きく変化している。不動産は実物資産であると同時に、証券市場の投資対象であり、企業にとっては重要な経営資源である。足元では金利が上昇する一方、市況は地域・用途による差が大きく、用いる指数によっても見え方が異なる。また、不動産投資分析には、証券投資分析の単なる応用ではない独自の専門性が求められる。
J-REITにも変化がみられ、安定的な分配金に加え、賃料引上げや物件入替えなど能動的な運営による収益・分配金の成長が重視されつつある。不動産投資でも、取得後の運営改善による価値創出の重要性が高まっている。
企業保有不動産も、資本効率やアクティビストの働きかけを背景に、売却や有効活用を含む保有のあり方が問われている。ただし、その判断には本業との関係や将来の利用可能性、ステークホルダーとの利害調整も欠かせない。本特集では、不動産価格、各種指数、J-REIT、企業不動産戦略から、こうした変化を整理する。
白須 洋子 氏(青山学院大学 経済学部 教授)
解題
(270KB)
白須 洋子・・・2
※本特集に関連する過去の特集としては下記があります。
2024年8月号特集論文「インフレと不動産投資」
2022年7月号特集「不動産投資-J-REIT創設からポストコロナまで-」
2020年6月号特集論文「異次元緩和とJ-REIT市場」
論文
- 不動産投資分析は証券投資分析の模造品か
(386KB)
吉田 二郎・・・6 - 物価と住宅価格の高騰
(410KB)
清水 千弘・・・15 - 25周年を迎えたJ-REIT市場
─「安定インカム商品」から「安定成長インカム商品」へ─
(441KB)
鳥井 裕史・・・25 - アクティビストと不動産
―アクティビストを巡る企業と株主の意識変化―
(512KB)
石塚治久/松尾俊輔/小田真司・・・38
展望
企業文化研究と企業評価への示唆
(326KB)
佐々木 隆文・・・49
金融市場の行動経済学シリーズ[第4回]
限定合理性と資産市場バブル
―実験経済学からみた戦略的環境と価格形成―
(395KB)
花木 伸行・・・57
視点
市場経済と規律
(304KB)
島本 幸治・・・68
特別掲載
アジア・サステナビリティ・シンポジウム パネル1
ISSB基準に対応したサステナビリティ開示時代における投資家と企業の対話
(733KB)
ラシッド・レザ・アンワルディン/ケネス・ホー/小野 郁/井口 譲二・・・72
証券アナリスト読書室
渡辺努著
『インフレの時代―賃金・物価・金利のゆくえ―』
沼波 正・・・84
東京リスクマネジャー懇談会・YRMA編
『対話でわかる リスク管理超入門』
菅原 周一・・・86
服部孝洋著
『マネー・マーケット入門―日本銀行の金融政策と短期金融市場―』
原田 喜美枝・・・88
