合格者の声
木下 美咲 さん
伊予銀行 資金証券部(合格時)
受験の動機
私の職場では、CMA資格は有価証券部門で働く者にとっての「運転免許」(当たり前に取得するもの)という認識であり、私自身約7年前にCMA試験に合格しました。ただ、有価証券運用に深く携わっていくなかで、身に着けた知識が試験に合格するためだけのものであり実務に十分活用できていないほか、知識自体も徐々に失われているように感じていました。その後、純投資を行う係から、アセット・アロケーションを定めてポートフォリオを評価・管理する係に担当替えとなったことを機に、証券・ポートフォリオ分析の知識を再確認することで実務への応用力向上に繋げたいと思い、CIIA試験の受験を決めました。
学習の進め方、受験の準備を通じて感じたこと
CMA試験に合格してから7年近く経過していたほか、平日は仕事の関係で勉強する時間を十分に確保することが難しい一方で、プライベートな時間を勉強であまり犠牲にしたくないという思いもあり、基礎知識固めに十分な時間を割きつつも効率性を意識しながら勉強に取り組みました。
- (1)学習の進め方
約3か月前から勉強を開始し、土日の空いている時間に集中して取り組みました。学習時間はトータルで80時間程度でした。
基本的には、協会から送付された「公式集」を片手に「試験問題・過去問」を何周も取り組み、必要に応じてCMAの勉強で使用した市販のテキストを見直しました。CMA取得時からのブランクは大きく、正直なところ、過去問に取り組んだ1度目は大半の問題が解けませんでした。まずは、解答例を見ながら問題の傾向やポイントを掴むとともに、CMAのテキストの関連箇所を読むことで知識の補完を図りました。その後、2度目・3度目で自分の苦手な分野や間違えやすい問題(私の場合、「経済」と「デリバティブ分析」に苦手意識がありました)を整理して、それらに重点的に取り組み、マイページで閲覧できる過去問5年分を繰り返し勉強しました。全て真面目に解くと時間がかかるため、解けるようになった問題に関しては、何の公式を使うのかの確認だけにとどめました。
- (2)受験の準備を通じて感じたこと
- 他の合格者の方も言われていますが、CIIAの試験範囲はCMAと重複しており、CMA取得後になるべく間を空けずにCIIA試験を受験したほうがよいと思います。間を空ければ空けるほど、知識の再定着に時間がかかるほか、根気が必要になります。
- 解答例に記載されている計算式が公式集のどこに載っているかを確認しながら過去問を解くことをお勧めします。何度も問題を解くうちに、公式集のどこに何の式が載っているのか身体が自然と覚え、問題を解く時間の短縮につながります。
- 本試験の前に、最低でも一度は時間を計りながら問題を解いたほうがよいと思います。全部解こうとすると時間が足りない状況に陥ってしまうので、解く問題を取捨選択できるよう、1問あたりどれくらいの時間がかかるのか自分の感覚を持っておくことは重要かと考えます。
- 80時間の勉強時間が大変だったかというと、実務に絡む問題も多くあり、楽しく勉強できた面もありました。いくつになっても勉強は嫌ですが、実際の自分の仕事に繋がるものだとモチベーションも変わるということを実感しました。
今後の抱負など
CIIA試験の合格がゴールではなく有価証券運用担当者としての新たなスタートであるとの認識のもと、受験を通じて得た知識を実務に活かすとともに、刻一刻とマーケット環境が変化するなかで、どんな局面でも安定した収益を生み出せる人材になれるよう今後も自己研鑽に励みたいと思います。