合格者の声
松木 健治 さん
2023年 シニアPB資格試験合格
三井住友信託銀行株式会社 勤務
受験の動機
本試験で作成したような提案書を用いてPB顧客向けに提案するという仕事は10年来取り組んで来ており、提案書を活用することでより富裕層顧客に納得感の高い有効な提案ができることは実際のコンサル現場においても常々感じていました。
自身のスキル向上、知識の整理、ブラッシュアップ、また自身が考えたことがないような提案手法の習得のために本試験を受験しました。
受験の準備
2023年2月にプライマリーPB試験に合格し、連続して本試験の申し込みを2023年3月に行いました。4月の課題到着から、「顧客のための総合提案書の作り方」を通読し、基本的な提案書作成の考え方や様々な提案手法を学ぶことから始めました。またプライマリーPB試験受験時に精読した「プライベートバンキング」のテキストの中で提案の選択肢になりそうな部分の再確認や、必要なデータを収集するサイト(総務省、国税庁など)の情報を集めました。
お勧め勉強法
まずは正確な税務、法務、金融資産運用等に関する知識が必須になるかと思いますのでベースの知識としてFP1級水準の知識を学び直しておくことが必要かと思います。税額計算、株価計算、各種税制の適用要件などを間違えると、すべての提案が台無しになるため、提案書作成に入る前に参考書や国税庁HP等で入念なチェックを行うことをお勧めします。そのうえで上記テキスト事例などを参考に顧客のミッション実現につながる対策を熟考していくのが良いかと思います。
合格の秘訣
設問に対する正確な状況把握が不可欠かと思います。相続税、株価計算、顧客の状況、課題、採りうる対策を全て一度書き出して整理することから始めました。提案書を作成する前の各種条件の精査が重要かと思います。
提案シナリオについては、何が最適か非常に悩ましい部分ですが絶対的な正解はないため、整理した条件から自分なりの提案骨子(エグゼクティブサマリー)を決めてそこに向けて15枚の構成を整理していくという進め方をしました。必要な情報を15枚の中に集約するということが非常に難しく、伝えるべきポイントを簡潔にまとめるスキルも必要となります。
今後の抱負
今回の提案書作成を通じて、知識の曖昧な部分が整理され、また新たな提案手法の気づくことにつながり、非常に得るものが多い取組であったと感じています。実際の富裕層コンサルティング業務において、同じケースは存在せず、柔軟な思考力、傾聴力、そして人間力が重要になってくると感じています。今回の受験を通じた学びを活かし、顧客のミッション実現のために最善の対策を共に考えることを実践していきたいと思います。