合格者の声
関本 豊 さん
2022年 シニアPB資格試験合格
三井住友信託銀行 株式会社
受験の動機
信託銀行で約10年にわたり、PBビジネスに携わってきましたが、体系的な自身の学び直しとともに、社内人材育成の場としても役立つのではないかと考え、まずは自ら受験してみようと考えたことが最初のきっかけでした。単位の一つであるウェルス・マネジメントについても、弊社がWMビジネスとして目指す「お客さまの人生の目標達成のサポート」と思想的にも共感できると思いました。真にワンストップで包括的な担い手として、信託銀行の果たす役割も益々大きくなるということに思いを巡らしたことも受験の後押しになりました。
受験の準備
プライマリー試験を受験してあまり間を空けずに受験したことが、知識が定着していてよかったのではないかと思います。協会からのガイダンスにあるように、設問が届いて、まずは確り読み込んで、ファミリーの状況について理解することに努めました。次に、「こんな提案書はNG」というガイダンスも頭に入れながら、過去の模範提案例をダウンロードして提案書の構成、ストーリーを考えました。
お勧め勉強法
人材育成にも活用するという目的意識もあり、協会で推奨されている参考図書等も参考に、効率的に学習し、知識の定着を図れるよう受験対策サブノートを作成しました。受験単位毎に学習内容を整理し、制度改正前の記載や不要部分を省略・簡略化し、参考データ・グラフ等は極力最新版に洗い替えするなどです。読んで、演習問題をこなすだけで足りる部分と、特にシニアPBで試される知識として身に着ける部分を分けて、メリハリをつけて学習することが有効だと思います。
合格の秘訣
提案ストーリーを描くことと並行して、自社株式評価、企業価値算定、相続税試算といった部品作成は、知識を生かしつつ、正確かつ早期に終えましょう。信託銀行のPBは、事業・資産承継提案は長年力を入れてきた分野であり、アドバンテージがあると言えるかもしれません。ただ、運用提案も同時に視野に入れることや少しひねりを加えた提案が求められるということもあり、事業承継に係る諸制度やスキームについて理解したうえで、更に踏み込んだ熟考が大切だと思います。
今後の抱負
企業オーナーや資産家層などのファミリーが抱える相続・事業承継・資産運用に関わる課題は、事業環境や諸制度の変化も受け、より複雑になってきています。PB資格は、こうした顧客に対してコンサルティングやアドバイスを提供する深い知識と高い職業倫理観を併せ持つ人材を育成することを目的とした資格であり、重要性はますます高まってくると考えます。組織としての人材育成にも活用し、資格取得を通じた知見を実践的な知恵に変え、高度な専門性をもって顧客のニーズに対応していきたいと考えます。