図書紹介

40代から始める攻めと守りの資産形成 ~ 人生GDPの増やし方 ~

井出真吾 著(日本経済新聞出版)

 本書は、冒頭で次のような11の都市伝説を提示している。1.高リターンには高リスクがつきもの、2.短期投資と長期投資は投資期間が違うだけ、3.投資を始めたら、こまめなチェックが欠かせない、4.リバランス時には売買が必須、5.実際のリスクが想定より低いのは良いことだ、6.手数料の高い投資信託はリターンも高い、7.投資信託のコストは販売手数料や信託報酬をチェックすればOK、8.つみたて投資は一括投資よりも有利、9.株価が上がるか、わからない、10.株式投資ではROEの高い銘柄を選ぶ、11.預貯金はある、資産運用の経験はない、である。

 これらの中には、その通りだと思える点も多々あるが、著者は、すべて誤解であるとして、各論点から本文での解説ページへと導いている。その詳細は、本書で確認いただくとして、全体を通して、人生の総収入を「人生GDP」と名付け、豊かな老後を送るための人生GDPの増やし方、具体的には投資による資産形成や年金などの総合的な戦略を提言している。

 一口に投資といっても攻めと守りがあり、著者は最強の攻めは外国株式100%の高リスク投資、守りは国内外の投資を30%以下に抑えた低リスク投資を想定しており、両者の間に無数のミドルリスクがあるという。それでも投資はちょっという人には、金融資産の1~2割だけ株式に投資して残りは預貯金にして金融資産全体の利回りを少しだけ高める「鉄壁の投資」もありとしている。

 著者は、ニッセイ基礎研究所 上席研究員チーフ株式ストラテジスト、CMA

目次

都市伝説
第1章 [導入編]「人生GDP」で考えればうまくいく
第2章 [基本編]攻め!長期分散投資の新原則 
第3章 [初級編]攻め!投資信託の新原則
第4章 [初級編]攻め!株式投資の新原則
第5章 [上級編]攻め!リスクの取り方の新原則
第6章 [上級編]攻め!一括投資の新原則
第7章 [鉄則編]守り!将来の収入を賢く増やす

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