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図書紹介

「インデックス投資は勝者のゲーム-株式市場から利益を得る常識的方法-」

ジョン・C・ボーグル著 長尾慎太郎監修/藤原玄訳
パンローリング 2018.6 330ページ 1,800円(税抜き)

「インデックス投資は勝者のゲーム-株式市場から利益を得る常識的方法-」 PDF (152KB)

著者は、プリンストン大学で書いた論文で、インデックス運用はアクティブ運用に対して構造的な優位性があると説き、後にバンガードを運用資産額が5兆ドルを超える世界最大の投信会社に成長させている。

本書は、インデックス運用の分かり易い解説書である。株式インデックスファンドの最大の特徴は、個別株や市場セクター、運用会社の選択に伴うリスクを排除し、残るのは株式市場だけのリスクとなる点にある。そして、株式市場のリターンは、投資リターン(利益成長+配当利回り)と投機的リターン(PERの変化)に分解できるという。因みに、1900年から2016年までの米国株式市場リターンは年率9.5%で、そのうち投資リターン9.0%、投機的リターンは僅か0.5%であった。投機的リターンは短期的には大きく変動するが、長い目で見れば、市場リターンへの寄与は小さくなる。

一方、アクティブ運用については、①コストを差し引く前では市場に勝つことはゼロサムゲームであるが、②コストを差し引いた後では敗者のゲームとなると断じている。換言すれば、運用会社の取り分が増えれば、それだけ投資家が手にするものは減ると説く。

また、著者は、ETF(株価指数連動型上場投資信託)にも懐疑的であり、本来長期に保有して初めてその真価が発揮されるインデックスファンドを、短期売買するトレーダーのおもちゃに作り変えたものであると手厳しい。

そして、債券ファンドについても、株式同様にインデックス運用でよく、投資家が考えるべきは、株式と債券の配分(アロケーション)となる。

本書のメッセージは、極論と感じる読者もあろうが、資産運用を原点から考えさせる良書である。

著者は、バンガード・グループ創業者兼元会長、現在ボーグル・ファイナンシャル・リサーチ・センター会長。監修者は大手運用会社勤務、訳者は独立系投資会社勤務。

主要目次

 第1章 寓話
 第2章 根拠ある熱狂
 第3章 企業に賭けろ
 第4章 どうしてほとんどの投資家は勝者のゲームを敗者のゲームにしてしまうのか
 第5章 最もコストの低いファンドに集中せよ
 第6章 配当は投資家の最良の友なのか
 第7章 大いなる幻想
 第8章 税金もコストである
 第9章 良き時代はもはや続かない
 第10章 長期的な勝者を選択する
 第11章 「平均回帰」
 第12章 ファンドを選ぶためにアドバイスを求めるのか
 第13章 簡潔さと倹約の王から利益を得る
 第14章 債券ファンド
 第15章 ETF
 第16章 インデックスファンドが市場に勝つことを保証する
 第17章 ベンジャミン・グレアムならインデックス運用をどう考えただろうか
 第18章 アセットアロケーション その1 株と債券
 第19章 アセットアロケーション その2
 第20章 時間という試練に耐え得る投資アドバイス

 
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