プライベートバンカー資格
公共社団法人 日本証券アナリスト協会-The Securities Analysts Association of Japan
Login
マイページ・PB専用ページをお持ちの方はこちら。受験・資格関連情報の閲覧、各種割引の適用などができます。

シニアPB試験
合格体験記

ファンドマネージャーからプライベートバンカーに転身-お客様の理想の実現を目指して-

藤野 敬太さん

オフィス・ラコルド 代表
藤野 敬太 さん
2015年2月シニアPB 資格認定

1.受験のきっかけ

私は国内系アセットマネジメントの会社にて、アナリストとファンドマネージャーとして、10年以上日本株の運用に携わってきました。一番長く経験した中小型株の運用の時代には、数百社という企業のマネジメントの方とお会いしてきました。その経験を通じて、「中堅・中小企業の層の厚さこそが日本の社会の強さの源泉だ」ということを強く感じたものです。

また、それとは別に、日本のものづくりの産地を応援するNPOの理事として約3年お手伝いさせていただいたことがあり、地方の産地を支える家業(ファミリービジネス)についての知見を得る機会がありました。

こうした経験から、ファミリーとファミリービジネスの力を強くする役に立つ仕事をしてみたいと考えるようになり、機会があり、2013年に長く勤めた会社を辞めることになりました。

いざファンドマネージャーの職を離れて強く実感したことがあります。ファンドマネージャーは、金融または資産運用分野の専門家ですが、特定の分野での専門性だけでは、お客様のお役に立てないということです。お客さまが抱える課題は複雑で、その分野は多岐にわたります。場合によっては、家族の中の人間関係が課題ということもあります。また、お客さま自身が課題を明快に把握しているとは限りません。本当に解決すべき課題が別のところにあるということもあります。こうしたお客様の課題解決に対応するには、専門性のほかに、少なくともお客様と話ができる網羅性が必要となります。

こうした網羅性を身につけたいと考えていた時に、プライベートバンカーの資格を知り、受験をすることにしました。

2.筆記試験を2度受験した経験からの私見

私は直接シニアPBの試験から受験しました。ご存じの通り、3科目のコンピューター試験に通ってから筆記試験という流れです。私の場合、1回目の筆記試験は落ちてしまい、2回目で合格しましたので、2014年に2本の投資政策書を作成したことになります。そこで、複数回の筆記試験経験者の、投資政策書についての私見をご紹介したいと思います。

投資政策書に限らず、コンサルティングのビジネスで顧客に提案する時、流れとして、①顧客の現状、②顧客にとっての理想の状態、③現状から理想への道筋、の3点セットを顧客に示すことが多いかと思います。この流れで、筆記試験へのアプローチを考えてみることにします。

【顧客の現状】
①の現状は、問題文に書いてあることがすべてです。最初はひとまず全文通しで、2度目以降は、メモやチェックをつけながら、何度も読み込むことが肝要です。同時に、現在の自分の知識で対応できない部分の洗い出しもする必要があります。この作業には、数日費やしても良いのではないかと思います。

【顧客にとっての理想の状態】
投資政策書に明確に記載するかどうかはともかく、②の理想の状態は、強く意識しながら作成することをお勧めします。現状から理想に向かう間に立ちはだかっているものが、いわゆる「顧客の抱えている課題」ですから、理想の状態がぶれると、設定する課題もぶれてしまいます。

さらに、もう一つ、顧客にとっての理想の状態を意識し続けるメリットがあります。

投資政策書を書き進めていく途中、枝葉の部分でつまずくことが多々あります。その時、「何について書いていたのか」とか、「何が言いたかったか」が分からなくなります。いわゆる「迷子」の状態です。そのような時、投資政策書の提出先である(問題文に登場する)顧客にとっての理想の状態への意識を持ち続けていれば、「迷子」の状況から早く抜け出すことができます。

シニアPBの筆記試験は、予想以上に短い時間で投資政策書を完成させることが求められます。振り返れば、私が1回目の筆記試験で失敗したのは、重要な部分での計算間違いもあったのでしょうが、顧客にとっての理想の状態への意識が乏しく、「迷子」になってしまった時に、ただでさえ短い時間を下手に費やしてしまったからだと思います。

【現状から理想への道筋】
③の現状から理想への道筋は、対応策または解決手段のことですから、正解は一つではありません。一つの理想の状態に対して、その道筋は複数存在するからです。この部分は、知識も必要になってきます。書籍やネットを調べる、専門家に質問する、協会のセミナーに参加するなどしながら、補っていく部分です。

最後に

投資政策書を作成する際に何度も読んだせいかもしれませんが、筆記試験の問題のストーリーは、読み込むほど味わい深くなるように思います。個人的には、模擬的にコンサルティング案件を経験させてもらったように感じています。資格そのものは、ゴールではなくスタートラインに立つためのものですので、今後さらに研鑽していきたいと思います。

  • facebook
  • twitter
  • YouTube
検索キーワード:
© 2015 The Securities Analysts Association of Japan.
当ウェブサイト内の文章・画像等の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください。