合格者の声

田中 隆祐 さん

株式会社三菱UFJ銀行 金融市場部(合格時)

受験の動機

大学時代には物理学を専攻していましたが、金融の世界に強い興味を持ったため、2015年に銀行に総合職として入行。中堅中小企業の担当者として営業の実務経験を積む中で、大学時代に触れることのなかった金融市場の知識や経済学、財務分析などについて体系的に学ぶ必要を痛感しました。そのため入社2年目の2016年から日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)資格の学習を開始し、入社4年目の2018年に2次試験まで合格して目標のCMA資格を取得することができました。しかしCMA資格取得後、身につけた金融全般の知識を学習し続けたいと思ったことに加え、それに先立つ2017年秋に金融市場部の外国為替相場のリサーチを担当する部署に異動していたことから業務においてマクロ経済や証券分析、国際金融論などの分野についてより深い理解が求められました。さらには国際的に通用する金融分野の資格を取りたいとの思いもあったため、CMA取得後すぐに国際公認投資アナリスト(CIIA)資格への挑戦を決意しました。

受験の準備方法、受験の準備を通じ役立っている点

(a)主に活用した学習教材
・『CIIA試験問題・解答例』:CIIA試験はCMA試験に比べて実践に即したケース設定の問題が多く出題されるため、過去問を解くことで理論に対する具体的な理解が深まりました。
・『CIIA Course Manual』:CIIAコースに申し込むとマイページから試験科目の英語版のテキストをダウンロードすることができます。試験対策と合わせて金融関連の専門用語についての英語学習もできるため進んで活用しました。

(b)CIIA試験問題の特色、難易度等
・CMA試験は全ての試験の合計点で合否が決まるため、多くの受験者は、点数配分の高い証券分析の分野に学習の比重が偏ってしまうと思います。一方でCIIA試験は、CMA試験と試験範囲の多くが重なっていますが、受験科目が2単位に分かれており両方の合格が求められるため、経済と財務分析についてもしっかり学習し得点源とする必要があります。
・CIIA試験では、財務分析が国際会計基準(IFRS)ベースなので、その仕組みをよく理解し、対応できるようにならなくてはなりません。またデリバティブ全般についても、より深く実践的な理解が求められていると思いました。

(c)学習の進め方
・試験合格を見据えて学習するのであれば、試験中に参照できる『Formulae(公式集)』を適宜参照しながら『CIIA試験問題・解答例』にて過去問を重点的に解いて知識を拡充していくのがよいと思います。
・時間に余裕があれば、CMA取得の時に学習したテキストの復習や、『CIIA Course Manual』を用いて英語の専門用語の習得に努めるのもお勧めです。

(d)受験の準備を通じ感じたこと
・金融市場部において、為替や金利といった金融マーケットに関わる業務に携わる中で、CMAやCIIAで試験範囲となっている証券分析や経済に関して勉強したことは、業務において求められる、同分野に関する体系的な知識とかなりの部分で通ずるところがあると感じています。バイサイドであれセルサイドであれ、いかなる立場においても金融マーケットに携わる人間であるならば、CMAおよびCIIAの学習は大変意義深いものだと感じます。
・入行後に中堅中小企業の担当者として営業をしていた時は、財務分析の知識を用いてお客さまの決算書と向き合う日々でした。しかし、現在の金融市場部に来てからは決算書や財務諸表などに業務で触れる機会がなくなってしまいました。そのためCMAやCIIA試験の学習は、銀行員の基礎である財務分析の能力をブラッシュアップする意味でも有意義でした。

今後の抱負

私は2018年秋に金融市場部内にて、前述の外国為替相場のリサーチを担当する部署から、為替のフォワードおよびデリバティブのトレーディングを担当する部署へと異動になりました。新たに経験する業務ではじめは戸惑いましたが、CMAおよびCIIA資格の取得を通して学習した債券ポートフォリオ戦略や金利デリバティブ(金利先渡契約、金利スワップ、通貨スワップ)といった知識は実務において大変役立っています。これから銀行の総合職としてどのような業務に携わるか分かりませんが、その都度、CMAおよびCIIA資格を通じて得た知識をフル活用して専門性の高いアウトプットができる人材になりたいと考えております。

また私は、今いる金融マーケットに携わる部署において専門性を深めたいと考える一方で、その他にも経済調査や企業産業調査といった業務にも興味があります。まだ社会人5年目の20代後半ですので、自分の可能性を狭めたりCMAやCIIA資格の取得に甘んじたりすることなく、これらを通じて得た知識を常に実務と結びつけながらその都度復習し、金融分野全般の基礎事項を地道に習得していこうと思っています。

Get ADOBE READER

※PDFファイルをご利用いただくには、Adobe社 Acrobat Reader(無償)が必要です。最新のバージョンをお持ちでない方は左のバナーをクリックしてダウンロード後、インストールを行ってください。

CMA資格
プライベートバンカー資格
専門性を高める
金融・資本市場への情報発信
協会について

公益社団法人日本証券アナリスト協会は「ASIF(アジア証券・投資アナリスト連合会)」「ACIIA(国際公認投資アナリスト協会)」のメンバーです。
「CMA」「日本証券アナリスト協会認定アナリスト」「Certified Member Analyst of the Securities Analysts Association of Japan」は、公益社団法人日本証券アナリスト協会の登録商標です。

ページ先頭へ戻る

© 2015 The Securities Analysts Association of Japan.
当ウェブサイト内の文章・画像等の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください。