合格者の声

達川 真史 さん

株式会社りそな銀行 アセットマネジメント部(合格時)

受験の動機

CMAの学習でインプットした知識を、実務への応用に活かしていく良いきっかけになると思ったためです。CIIA合格者によるアンケートで、「CIIAはCMAと比較して、より実務的な応用力、判断力、そして論理展開力が求められる」という感想が多かったのを拝見して、受験に興味を持ちました。実際の試験でもCMAでは見られないような場面設定に基づく出題が含まれており、どのトピックも興味深く学習に取り組むことが出来ました。また、CIIA試験は複数の国々の専門家により寄せられた問題から構成されます。CIIAの学習を通してグローバルで求められるファイナンス知識の水準を知ること、またグローバルで注目されている最新の金融知識を体系的に学ぶことが出来る良い機会になると考えたことも受験を決めたきっかけです。

受験の準備方法、受験の準備を通じ役立っている点

  1. (1) 使用教材

    CIIAはCMAと比較して試験範囲が広いことから、試験範囲を網羅したスクーリング教材(DVD、テキスト)を主に使用して学習に臨みました。スクーリング教材は要点が抑えられたレジュメが付いており、DVDと併用しながら用いることで効率的に学習を進めることが出来ました。特に、経済の科目における「IS-LM分析の開放経済への拡張」や「IFRSをベースとした財務分析」は、CMAではほとんど出題されないトピックであり、これまで体系的に学ぶ機会がなかったので、スクーリング教材の役割は大きかったです。また、長年の過去問もついており、それぞれの科目の講師による要点をまとめた解説もついていることから、CIIAで初めて学習する分野の問題演習も十分に積むことが出来ました。

  2. (2) 準備方法

    2017年3月試験に向けて、約3ヶ月前から学習を開始しました。累計学習時間は200時間程度だったかと思います。平日は2~3時間、休日は6時間程度学習に充てました。スクーリング教材を活用して、休日をインプットの時間に充て、平日を問題演習等のアウトプットの時間に充てました。また、CMAと比較して、複雑な計算問題がよく出題され、高い計算処理能力が求められることから、学習開始時から関数電卓を使用して、効率的に解答作成ができるよう演習に取り組みました。

  3. (3) 受験の準備を通じて役に立っている点

    イ) IFRSの知識の醸成

    財務分析では、CMAとは異なり国際財務報告基準(以下、IFRS)をベースとした出題となっています。日本の会計基準と重複する部分もありますが、IFRSとの差異や特有のルールを的確に認識しておくことは、今後、企業の財務評価などを行う上で必要不可欠になると思います。登録時に配布されるCIIAバインダー(国際会計基準)では、IFRSの概要から設例を交えた会計処理の方法まで分かりやすく解説されており、IFRSを体系的に学ぶのに役に立ちました。

    ロ) 債券のバリュエーションの理解

    個人的な感想として、債券分析に関するトピックがCMAよりも豊富で、学びが多かった科目の一つでした。特に、債券分析の一般的な知識を問う問題に加えて、デリバティブを組み込んだ債券のプライシングに関する問題がよく出題されます。CIIAの過去問演習を通して、その複雑な仕組みを自分で図式化し、構造を理解する力が養われたと思います。この力は、実務でもオプション性を有する債券のバリュエーションを理解する上で役に立っています。

今後の抱負

現在、債券のファンド・マネージャーとして、金利の動向からアクティブ・リターンの獲得を目指すファンドを担当しています。CIIAの学習で養った知識を活かして、今後はクレジット分析の積極的な取り組みやデリバティブの有効活用など、運用手法のフィールドを広げていき、ファンドのさらなるパフォーマンス向上につなげていくことが目先の目標です。そして、今後もグローバルに飛び交う様々な情報を効率的に吸収していくことで運用の知見を高め、そして自己研鑚として取り組んでいる語学の力を向上させていくことで、将来的には世界に伍していけるようなファンド・マネージャーを目指していきたいと考えています。

試験制度に関する意見

過去問集では、優良解答だけではなく、詳細な解答も掲載してもらえると、より効率的に学習が進んだかと思います。
運用業務に携わる人にとっては、定量的な観点から客観的に投資判断を下す力が必須だと思います。その上で、データ解析の基礎となる統計分析のトピックが加わることで、より実務に応用できる力が養われるかと思います。

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