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プライベート・バンキングセミナーの模様

第3回プライベート・バンキングセミナーの模様

 12月10(木)~11日(金)の2日間、「第3回プライベート・バンキング(PB)セミナー ―プライベートバンカーのための理論と実践―」が当協会6階第1セミナールームにおいて開催されました。このセミナーは海外プライベート・バンキングの実態を知悉した講師陣が、プライベート・バンカーのために講義とケース・スタディを2日間にわたって繰り広げる画期的なものです。厳しい経済環境下にも拘わらず金融リテラシーの獲得に意欲を燃やす31名の参加者を得て、専門性が高くかつ密度の濃いセッションとなりました。

1.実戦的な講義内容

 第1日目は、4コマの講義が行われました。まず、冒頭は超富裕層の資産保全を巡る課題などを始めとする「本邦富裕層取引問題点(米田講師)」、第2時限は海外アセット・アロケーションの現状報告「金融商品(湯河講師)」、第3時限は国内外での信託活用を講じた「PBの信託活用(船山講師)」、そして最後の第4時限は事業承継/相続対策を中心に斬新なトーク形式を採用した「PBの税金知識(本郷講師)」という構成です。

【プログラム】

第1日目 12月10日(木)

  • セッション1 「本邦富裕層取引問題点」
    米田 隆 氏  (株)AforL 代表取締役

 本邦のPB業務を国際的に見て競争力あるものにするためには、対象顧客層の特色を把握し、どのような人材、体制、業務インフラが求められるのかを包括的かつ整合的に検討する必要がある。本邦顧客層に海外顧客とは異なる特徴があるのか、またそうした特徴を踏まえ、どのような顧客コミュニケーションに注意を払い取引深耕を行うべきか。内外の顧客ニーズに応えてきた経験から解説。

  • セッション2 「金融商品(アセット・アロケーション)」
    湯河 元恭 氏 ピクテ・ファイナンシャル・マネジメント・コンサルタント(株) 代表取締役社長

 スイス最大のプライベートバンク、ピクテ銀行のアセット・アロケーションモデルを紹介する。アロケーションの決定から運用商品の選択までのプロセスと資産運用の実例を解説する。リーマン・ショック以前と以降の富裕層の資産運用状況についても言及。

  • セッション3 「PBの信託活用」
    船山 雅史 氏 船山公認会計士事務所 代表

 日本の信託は単なる器にすぎないのか、海外PB業務に欠かせぬトラスト(Trust)との違いは何なのか。国際分散投資を基本とするPB業務におけるトラスト・信託の基本的活用方法とその効果、新信託法で創設された新しい信託の利用可能性について、外資系PB業務経験の長い講師が解説。

  • セッション4 「PBの税金知識(資産の入口、出口)」
    本郷 尚 氏 税理士法人タクトコンサルティング 代表社員、 税理士

 富裕層の資産取引を、資産の入口(生成、蓄積し守ること)から出口(使う、あるいは引き継ぐこと)まで、どういうことが起きて何を気を付けるべきかを分かりやすく説く。長年の実務経験をベースとした富裕層向けコンサルティングの真髄も披露。

第2日目 12月11日(金)

  • ケース・スタディ 「70歳オーナーの決断 -会社の生き残りをかけたファイナンシャル・ストラクチャー」
    北山 雅一 氏 CMA (株)キャピタル・アセット・プランニング 代表取締役

 不採算部門を抱えた広告代理店を存続させるべきか。あるいは売却した場合、オーナー一族の資産運用戦略はどうあるべきか。悩み尽きない老齢のオーナー経営者へ最適解を提示。

2.発表内容が充実したケース・スタディ

 第2日目のケース・スタディでは、北山雅一講師の指導の下、6名ずつ5グループの編成で70歳の中小企業オーナーを事例に、前半はオーナーの引退を視野に入れた事業承継の具体策、後半はM&Aの成功による会社売却資金を巡る最適なアセット・アロケーションについて討論し、発表の場を持ちました。

 高齢期に入った社長が事業を見直す選択肢は、同族内事業承継、自社株に関わる相続税納税猶予の特例、M&A、MBOなどがあるのですが、これらの方策について参加者がメリット・デメリットを判定し、また各スキーム実行後に老社長が得る資金手取り額を、税金も念頭に入れて計算しました。午後のセッションは、こうして得た会社の売却資金をどのように運用していくかという内容で、グローバル・アセット・アロケーションを念頭に参加者は最適ポートフォリオの構築を目指し知恵を絞りました。
 いずれのグループの発表内容もエクセルシートを駆使したプロフェッショナルな出来となったのですが、これは前日の講義を通じて参加者が十分な知見を得たことが当日のグループ討議に活かされた結果と思われます。特に発表内容が良かったグループには、講師からウエルスマネジメント書が贈呈されました。

3.協会からセミナー修了証を授与

 2日間にわたったセミナーの終了に際し、今回も参加者の方々にPBセミナー修了証を用意し、配布しました。このセミナー修了証がいずれ相応の価値を持つものになるよう、協会スタッフ一同、PB教育プログラムの企画・運営に知恵を絞っているところです。

  参加者によるアンケートでは、「実務に直結した内容でとてもよかった」など、本セミナーを評価する声が多数寄せられています。当協会では、これまでの3回にわたるPBセミナー開催の蓄積を踏まえ、今後一段と発展的なPB教育プログラムの整備に力を入れていきます。

4.参加者の声

【セミナー全体について】
  • 現状把握、認識ができ、自分なりに整理ができました。ありがとうございました。
  • 役に立つ内容で大変参考になりました。ありがとうございました。
  • これからこういった分野で仕事をしていきキャリアを積んでいくにあたり、非常に参考になるテーマでした。
  • 全体的には大変満足です。ありがとうございました。
  • 顧客の立場に立って考えなければ、本来のコンサルティングができないと感じられました。
  • PBについて、何もよく理解しないまま出席させていただきましたが、本当に密度の濃いぜいたくなセミナーでした。先生方も豪華でした!また来週からがんばります。ありがとうございました。
【ケース・スタディについて】
  • 難しい部分もありましたが、実務に直結した内容でした。また、数々のエクセルシートはさすがと思いました。
  • 異業種の方の意見が聞けて、とてもよかったです。
  • "みんなで知恵を出して、自らの考えをぶつけていく"自分のレベルを痛感しました。更なる向上心をもって資格取得も考え、レベルをあげたいと思いました。
  • 具体的に自ら提案書を作成してイメージをつくるというPBとしての能力を高めることの必要性を特に感じました。ありがとうございました。
  • チームの中で議論ができたので有意義でした。
  • 知識も少ない上、グループの方々には大変申し訳なかったのですが、そういう考え方もあるのだと新しい発見ができ、大変勉強になりました。
  • アセット・アロケーション作成時にフィナンシャルゴールがいかに大切か分かった。
  • 準備が周到だった。
本文ここまで

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