教育事業(証券アナリスト教育委員会)
当協会は、証券アナリスト育成のため、1977年以来「証券アナリスト教育・試験制度」を実施しており、証券投資分野におけるユニークで質の高い専門教育プログラムとして、毎年多数の参加者があります。また、検定会員(CMA®)になった後におけるアナリストとしての能力向上と専門知識の刷新を目的とした国際資格試験、各種セミナーや勉強会などのいわゆる継続学習プログラムにも力を注いでいます。
2004年度より証券アナリストの裾野拡大等を目的に「証券アナリスト基礎講座」と「検定会員補制度」を開始し、多くの方が参加しています。2005年度からはファイナンスにおける数量分析の最も基礎的な事項についての理解を深めるため、スクーリング方式の「証券アナリストの数量分析入門教室」を東京、大阪、名古屋で実施しています。また、2009年度から、現代ポートフォリオ理論を集中的に学習するスクーリング方式の「ポートフォリオ理論初級講座」を開始し、2010年度からはデリバティブ分析を学習するための「デリバティブ初級講座」を開始しました。
詳しくは講座・試験をご覧ください。
証券アナリスト教育・試験制度(CMA®教育プログラム)
証券分析業務に必要な専門知識と分析力を身につけるため、通信教育講座による体系的な学習手段を提供するとともに、講座終了後の試験により、証券アナリストとしての専門水準を認定するものです。講座・試験とも1次・2次の2つのレベルで構成されています。第2次試験に合格し、かつ3年以上の証券分析実務を経験していれば、検定会員(CMA®)として入会する資格が与えられます。
この教育・試験制度は前回の全面改訂以来10年超が経過し、この間の環境変化等に対応するため、全面的な改訂作業を行い、2008年度から全て新プログラムに移行し、その後も必要な改訂を加えています。受講者にとって学びやすく、カリキュラムの柔軟な変更により、実践的かつ学際的なプログラム内容となっています。
受講・受験科目
| 1次レベル(科目別受講・受験可) | 2次レベル(4科目総合受講・受験) |
|---|---|
| ・証券分析とポートフォリオ・マネジメント ・財務分析 ・経済 |
・証券分析とポートフォリオ・マネジメント ・コーポレート・ファイナンスと企業分析 ・市場と経済の分析 ・職業倫理・行為基準 |
学習のレベル・期間
- 1次レベル-証券分析業務に必要な基礎的知識と分析力の習得。受講資格に年齢・学歴等の制限はなく、誰でも受講できる。科目ごとの受講・受験が可能。6月開講、翌年4月、9月(ないし10月)に試験。
- 2次レベル-証券分析業務に必要なより高度の知識と実務的応用力および証券アナリストに要求される職業倫理の習得。1次レベル3科目合格者を対象とした4科目総合の受講・受験。8月開講、翌年6月に試験。
最近5年間の受講者数・受験者数・合格率
| 受講者数(名) | 受験者数(名) | 合格率(%) | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1次レベル | 2次レベル | 1次試験 | 2次試験 | 1次試験 | 2次試験 | |
| 平成17年度 | 7,662 | 3,341 | 5,991 | 2,999 | 45.0 | 37.2 |
| 18年度 | 9,033 | 4,044 | (春)5,481 (秋)3,314 |
2,731 | 48.0 43.9 |
38.2 |
| 19年度 | 9,304 | 3,435 | (春)4,906 (秋)3,528 |
(6月)2,978 (12月)1,923 |
44.2 44.8 |
37.7 34.4 |
| 20年度 | 8,446 | 3,488 | (春)5,196 (秋)3,783 |
2,499 | 46.6 46.3 |
37.7 |
| 21年度 | 7,069 | 3,903 | (春)5,536 (秋)4,298 |
2,922 | 46.5 49.3 |
44.4 |
| 22年度 (12月末現在) |
5,126 | 3,553 | (春)5,050 (秋)3,656 |
3,108 | 46.8 46.8 |
47.3 |
- (注)
- 1次試験の合格率は、3科目合計合格者数/3科目合計受験者数。
CIIA®(国際資格)試験制度(国際試験委員会)
- CIIA® =
- Certified International Investment Analyst 国際公認投資アナリスト
ACIIA®加盟の各国・地域がその会員を対象として共通の問題により実施する試験で、合格者には国際称号CIIA(Certified International Investment Analyst, 日本語表記「国際公認投資アナリスト」)が与えられます。試験は3月、9月の年2回実施されています。当協会ではこれを継続学習の柱の一つと位置付けており、多数の検定会員(CMA®)が取組んでいます。
ACIIA加盟協会は2010年12月末時点ではアジア、欧州、さらには中・南米、アフリカ、中東にまで及ぶ35団体に達しており、今後さらに増加が見込まれています。これらメンバー協会の間では、CIIA資格の有用性を一層高めるため、「ポータビリティ」と称し、自国協会以外に所属するCIIA資格保有者に対して自国協会員としての受入れ・便宜供与を進めています。現在、当協会を筆頭に台北、香港、スイス、ドイツ、フランスなどの各協会がこうした措置を実施しています。また、当協会を含め一部のACIIAメンバー協会では、外国のCIIA保有者に対して自国の資格試験を一部免除する動きもでてきております。
さらに、英国金融サービス機構FSA(Financial Services Authority)や香港証券及期貨事務監察委員会など一部のメンバー協会所属の国では、当局が証券関連業務従事者に義務付けている要件を満たしている資格としてCIIAを認定しています。
2010年12月末時点のCIIA資格取得者は5,551名に上り、このうち当協会の検定会員は2,303名です。なお、CIIA試験は登録することにより5年間連続10回の受験機会が与えられていますが、2005年度からこの間に合格しない場合は、再登録できる制度が開始されました。
| 当協会検定会員(CMA®)のCIIA®試験結果 | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 第1単位 | 第2単位 | CIIA®取得者数累計 | |||
| 受験者数 | 合格率 | 受験者数 | 合格率 | ||
| 第1回~第15回(1回当り平均) | 494人 | 64.8% | 490人 | 60.5% | 4,222人 |
| 第16回(2008年9月) | 481人 | 50.5% | 399人 | 46.1% | 4,413人 |
| 第17回(2009年3月) | 715人 | 47.4% | 657人 | 61.0% | 4,754人 |
| 第18回(2009年9月) | 536人 | 62.3% | 367人 | 50.7% | 4,968人 |
| 第19回(2010年3月) | 778人 | 46.3% | 675人 | 59.0% | 5,335人 |
| 第20回(2010年9月) | 580人 | 55.2% | 421人 | 49.2% | 5,551人 |
検定会員補(CCMA®)制度
本制度は証券アナリスト試験の第1次レベル3科目合格者に対し、「職業倫理」についての学習を条件に「検定会員補」として登録し、協会がその専門知識、能力の向上を支援するものです。「検定会員補」として登録されますと、月刊機関誌「証券アナリストジャーナル」の毎号送付など検定会員並みのサービスを享受できます。また、検定会員補登録証が交付され、名刺等に「日本証券アナリスト協会検定会員補」(CCMA®)等の資格称号を使用することができます。
この「検定会員補」には、第2次レベル合格者で、実務経験の不足等により、会員資格が得られない方も登録できます。
なお、2011年1月5日現在の検定会員補登録者数は1,171名です。
証券アナリスト基礎講座(基礎教育委員会)
この講座は、証券投資・分析の理論と実務に関心を持つ金融ビジネスを志す学生、金融実務に携わるスタッフや事業会社の職員などの社会人、個人投資家など、誰でも学習しやすい講座内容です。2011年4月よりテキストを全面改訂して一層理解しやすい内容となっています。
受講は常時受付けており、修了試験は、2008年から受講開始後随時受験可能となり、合格まで3年間受験機会を与えられるようになりました。修了試験は、コンピュータ試験により全国都道府県(100か所余り)で行われ、即時合否が判明し、合格者には「修了証」が授与されます。
2010年12月末現在の基礎講座受講申込者数は8,219名に上り、中でも事業会社(1,638名)や学生(1,005名)、また、女性の参加(2,949名)が目立ちます。
数量分析入門教室
2005年度から、証券アナリスト通信教育講座で取り上げる数量分析の最も基礎的な事項について理解を深める観点から、検定会員(CMA®)、通信教育受講者、法人・賛助会員役職員を対象に、スクーリング方式の講義を行っています。東京では、定員120名、予備講座3回・計6時間、本講座6回・計12時間の構成で、年4回程度実施しています。また、大阪でも年2回各5時間、名古屋でも年1回5時間実施しています。
ポートフォリオ理論初級講座・デリバティブ初級講座
2009年度から、証券アナリスト教育プログラム(第1次レベル)の中の現代ポートフォリオ理論について理解を深めることを目的に、通信教育受講者、検定会員(CMA®)、法人・賛助会員役職員を対象に、スクーリング方式の「ポートフォリオ理論初級講座」を開講しました。東京で定員100名、土曜日2回、講義時間計10時間の構成で実施しています。また2010年度より「デリバティブ初級講座」を同様の構成で開始しました。
継続学習事業―セミナー・講演会(セミナー企画委員会)
当協会は、会員の専門知識と分析技術の向上を目的としてセミナー・講演会を多数開催するなど、いわゆる継続学習プログラムに力を注いでおり、2010年度中の開催は100回に上っています。また、地方在住会員のニーズに応えるべく地方での講演会の開催増加にも努めています。
セミナー・講演会については要旨をホームページに掲載(会員専用)しています。
SAAJ国際セミナー 毎年2月に開催
資産運用をテーマに、海外からも講師を招いて2010年2月からスタートしました。ACIIA、ASIF(アジア証券・投資アナリスト連合会)、EFFAS(欧州証券アナリスト協会連合会)の海外のアナリスト協会の連合組織が後援団体。
SAAJセミナー 毎年1月に開催
株式分析に関連する分野を中心に、実務家の関心が高いタイムリーなテーマを取り上げるセミナー。
夏期SAAJセミナー 毎年7月に開催
債券分析・債券ポートフォリオ運用や金融・経済に関連する分野の中から会員の関心が高いテーマを選び、セミナーを開催。
SAAJ-日本ファイナンス学会共同セミナー 毎年9月に開催
日本ファイナンス学会との共催により理論的な視点から投資分析にアプローチするセミナー。
特別セミナー・講演会
証券分析、経済・金融のマクロ的な動向や産業界および新技術・新製品等に関する新たな動きなどに関して随時適切なテーマと講師を選定して開催しています。また、大阪で「証券分析理論の勉強会」や講演会を開催しているほか、それ以外の地方での講演会の開催増加にも努めています。
プライベート・バンキングセミナー(プライベートバンキング教育研究会)
近年急速に注目度の高まっている富裕層を中心とする個人金融資産の運用を中心に、相続・事業承継等を含め、信頼されるアドバイザーとしての人材育成に有用なセミナーを、実践的なケース・スタディを織り込んだ年1回のPBセミナーと、それを補強するPB補完セミナーとして2007年より開催しています。
学校等への講師派遣制度
証券・金融市場や証券投資等に関してより多くのことを知っていただくために、学校教育の場や社会人セミナー等に、当協会会員の中から公募した証券アナリスト(CMA®)をボランティアで派遣する制度が、2005年度からスタートしています。
大学や各種関連団体との連携
2007年度以降、上記の講師派遣制度を活用した大学向け寄附講座の開講や学内外セミナー・授業の支援(講師派遣や教材テキストの提供など)等を積極的に実施しているほか、証券投資や金融知識の普及・啓発に関する各種イベントの協賛・共催、ホームページの相互リンク等を通じ、関連諸団体との連携も進めています。
日本証券アナリスト大会《日本証券アナリスト大会実行委員会》
当協会では、証券アナリスト(CMA®)の役割が広く社会に認識されるとともに、証券アナリスト(CMA®)の自己研鑽と相互交流を目的として1986年以来毎年10月に日本証券アナリスト大会を開催しています。
大会は、記念講演、講演、パネル・ディスカッションで構成されており、プログラムでは毎回時宜に適ったテーマが取り上げられています。参加者は毎回数百名の多数に上っています。
地区交流会
地方在住の検定会員の組織化とそれを通じての自主勉強会や交流のために地区交流会を設けることとし、2008年に九州地区交流会、2009年に東海地区交流会、2010年に北陸地区交流会を設置し、活発に活動を行っています。
調査研究活動および情報提供
広く会員および各界のエキスパートの参加を得て、証券分析に関する内外の理論・実務および各国アナリスト協会の組織・事業活動等についての調査、研究を行うとともに、会社説明会や講演会などの各種プレゼンテーションを継続的に実施しています。
証券アナリストの倫理綱領・職業行為基準の研究と普及
- 《規律委員会》
- 当協会は、会員の行動ルールとして遵守が求められる「証券アナリスト職業行為基準」を1987年に制定しました。同時に、この基準についての解説と事例研究をまとめたハンドブックを発行(必要に応じ改訂)し、職業倫理・行為基準を証券アナリスト教育・試験プログラムに組み入れるなど、その普及に努めています。
「証券アナリスト職業行為基準」は、2000年に、制定以来の投資環境・証券アナリストの職業基盤の急速な変化に対応し、また国際的なガイドライン(ICIA International Code of Ethics and Standards of Professional Conduct:1998年制定)との整合性を図るために、全面的な改正が加えられました。その際、受任者としての信任義務、投資管理の成果の提示、利益相反の開示などについての規定が新設されています。
また、2002年には、証券アナリストの独立性の問題を巡る内外の状況に対応するため、アナリストの利益相反の防止等に関する規定の改正を行いました。
投資パフォーマンス基準の研究と普及
- 《投資パフォーマンス基準委員会》
- 当協会では、資産運用会社が見込顧客や既存顧客に運用パフォーマンスを提示する際の自主的なガイドラインとして「グローバル投資パフォーマンス基準-GIPS(日本語版)」を採用し、法人会員をはじめとする資産運用会社に対して本基準への準拠を奨励しています。
従来、当協会では「日本証券アナリスト協会投資パフォーマンス基準」(SAAJ-IPS®)を制定しておりましたが、2006年1月1日発効のGIPSの改訂に伴い、SAAJ-IPS®からGIPSに切り替えられました。その後、公正価値評価の考え方、リスク開示のあり方等を反映させた2010年改訂版(2011年1月1日発効)がGIPS Executive Committee(GIPS EC)により発行され、当協会はその翻訳を行い、2010年4月に日本語版として採択しました。
GIPS EC傘下の各種小委員会およびGIPS Counci(l 各国代表者で構成)、アジア・太平洋地域委員会に当協会の投資パフォーマンス基準委員会委員および職員が委員として参加して、GIPSの解釈の統一、改訂等の活動に寄与しています。また、同基準の普及と定着を図るため、随時関連セミナー等を開催しています。
企業会計についての研究
- 《企業会計研究会》
- 企業会計研究会は、企業会計基準に関する研究を進め、財務諸表のユーザーであるアナリストの立場から、国際会計基準審議会(IASB)や(財)財務会計基準機構の企業会計基準委員会(ASBJ)が公表する会計基準の公開草案等に対し、意見書を提出することを中心に活動しています。意見集約にあたっては会員へのアンケート調査を活用しています。
また、当協会理事が企業会計基準委員会(ASBJ)のオブザーバーを務めています。さらに、国際会計基準委員会財団(IASCF)の基準諮問会議(IFRS-AC)、およびIASBと世界のアナリスト代表会議(ARG)のメンバーとして、それぞれ年3回ロンドンで開催される会議に参加し、本研究会の研究成果も踏まえて意見を述べています。
企業価値分析における ESG要因の研究
- 《ESG要因研究会》
- 投資におけるESG(環境・社会・ガバナンス)ファクターが注目されている状況下、ESG要因を明示的に取り入れた企業価値分析手法に関する研究を行い、関連の情報を証券アナリストに提供しています。
企業のディスクロージャー等についての研究
- 《ディスクロージャー研究会》
- 企業情報の専門ユーザーとしてのアナリストの立場から、ディスクロージャーの促進・向上策を研究するとともに、ディスクロージャーについての社会的論議にも積極的に参加し、提言を行っています。
その具体策の一つとして、アナリストが企業のディスクロージャーの質、量、タイミング等の優劣を判断するための客観的な評価基準を設定し、これをもとに1995年から「証券アナリストによるディスクロージャー優良企業選定」を毎年実施しており、その結果を公表しています。
また、この優良企業選定が2004年で10回の節目を迎えたことを機に、ディスクロージャー・IRに関する環境の変化や新しい要素が生じている状況に対応していくため、今後のあり方について見直しを行っています。これにより、2005年からは、評価項目として、フェアー・ディスクロージャー、コーポレート・ガバナンスに関連する情報開示等を取り上げるなど、新たな優良企業選定評価基準を設定しています。また、選定対象も、従来の業種別優良企業選定に加え、新たに新興市場銘柄および個人投資家向け情報提供における優良企業選定を開始しています。
産業・企業・技術の研究
- 《産業研究会》
- 証券分析に関する基礎的諸情報を会員に提供するため、企業分析部会、産業分析部会、技術部会の3部会において、企業、産業、技術に関する説明会、講演会、見学会などを行っています。とくに企業分析部会による会社説明会は、企業のIR活動意識の高まりもあって、活発に行われており、2010年は1,110回開催されました。
また、個人の証券市場への参入促進の一助として、2004年から学生(見学のみ)と報道関係者が会社説明会に参加できるようになったほか、2005年度からは新たに会社説明会等要旨を非会員へも開放(有料)しています(下記「IRクラブ」の項参照)。
さらに、2006年から個人投資家向け会社説明会を定期的に開催しています。
「会社説明会」2010年(平成22年)中開催状況
開催回数(かっこ内前年)
| 東京会場 | 大阪会場 | 合計 | 新規上場企業 | 既上場企業 |
|---|---|---|---|---|
| 1,010回 うち個人投資家向け 123回 (997回) |
100回 うち個人投資家向け 48回 (83回) |
1,110回 うち個人投資家向け 171回 (1,080回) |
6回 (7回) |
1,104回 (1,073回) |
- (注)
- 上記のうち、事業場見学会は3回(前年3回)
IRクラブ(新規加入の申込み受付は停止しています)
当協会では2005年度から非会員向け情報提供促進の一環として、新たに「IRクラブ」をスタートさせました。「IRクラブ」に参加すると、これまで当協会の会員に閲覧を限定していた「会社説明会要旨」や「講演会要旨」等ファイナンスのプロ(証券アナリスト)向けの公正で良質な情報が当協会ホームページ上で閲覧できるほか、当協会主催の「セミナー」や「講演会」へも会員料金で参加できます。
国際連携
資本市場のグローバル化に伴い、海外のアナリスト協会との交流は年々活発になっており、証券アナリストの国際資格試験制度(CIIA®)をはじめ、職業行為基準等についての共同研究、他の国際組織に対するアナリストとしての意見表明など、国際連携が多角的に展開されています。
ACIIA® The Association of Certified International Investment Analysts (国際公認投資アナリスト協会)
CIIA®(国際公認投資アナリスト®)試験制度と資格付与の法的主体として2000年6月に設立された非営利法人。本部はスイスのチューリッヒ北方約20kmにあるBülach市。加盟協会数は2011年1月末現在35協会(ASIF、EFFASの2連合会を含む)に達し、その地域はアジア、欧州のみならず中・南米、アフリカ、中東にまで及んでいます。同法人では、CIIA試験のほか、ACIIA倫理行動原則を加盟協会に勧奨しています。
- 加盟協会
- 2011年1月現在、日本、アルゼンチン、オーストリア、ベルギー、ブラジル、中国、台北、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、香港、ハンガリー、インド、イタリア、イラン、カザフスタン、ケニア、韓国、リトアニア、ルクセンブルグ、メキシコ、モロッコ、オランダ、ナイジェリア、ペルー、ポーランド、ロシア、スペイン、スイス、スウェーデン、チュニジア、ウクライナの33協会およびASIF、EFFASが連合会として加盟。
上記のほか、さらにアジア、欧州等の多数の証券アナリスト協会が加盟に向けて準備中。
当協会は、ACIIA発足以来主要メンバーとして、CIIA試験の運営全般、さらにはACIIAの組織運営に深く関わっています。
ASIF Asian Securities and Investments Federation (アジア証券・投資アナリスト連合会)
アジア・オセアニア地域の11のアナリスト協会で構成する連合組織。本部シドニー。事務局東京(当協会内)。CIIA®試験の推進や域内の証券アナリスト育成をはじめアドボカシー(意見発表)活動等を行っている。2008年に名称をASAFからASIFに変更。
- 加盟協会
- 日本、オーストラリア、中国、台北、香港、インド、イラン、韓国、マレーシア、ニュージーランド、タイ(傘下の会員総数約55,000名)。
- 年次大会
- 加盟協会持ち回りで開催(2010年台北、2011年香港を予定)。
当協会は、ASIFの理事会のみならず、教育、アドボカシーおよびコミュニケーションの委員会すべてに参加し、域内各協会の連携・強化に主導的役割を果たしています。
ICIA International Council of Investment Associations (国際投資アナリスト協会協議会)
世界各地域のアナリスト連合会(ASIF、EFFAS)と個別協会(ブラジル協会、南アフリカ協会)の協議組織。事務局フランクフルト(EFFAS内)。
EFFAS The European Federation of Financial Analysts Societies (欧州証券アナリスト協会連合会)
欧州26カ国のアナリスト協会の連合組織。事務局フランクフルト。
CIIA試験はじめ会計基準やESG(環境・社会・ガバナンス)、知的財産などの研究会を設け、広く意見発表等を実施。
機関誌・刊行物・ホームページ
証券アナリストジャーナル®
- 《証券アナリストジャーナル編集委員会》
- 当協会の月刊機関誌で、1963年創刊。2011年2月の発行部数は約26,000部(1カ月)です。
証券投資分析の分野での理論と実践の架け橋を指向し、①証券・投資分析に関する理論面の研究・紹介、②証券・投資理論の実践面への応用やその手法の紹介を二本柱としています。実務家である会員にふさわしく、証券分析技術の向上・普及および実務の遂行に役立つ情報をタイムリーかつ継続的に提供し、アナリストの継続学習や、職業倫理の向上等に役立つよう読みやすくかつ質の高い編集を心掛けています。
編集の基本方針や各号の主要内容は、実務家および学者から成る編集委員会で討議され、特集テーマを決めて論文や座談会の記録などを掲載するほか、海外論文や投稿も採用しています。当誌掲載論文等の質の高さなどは関係者から高い評価を受けています。
機関誌として、各種セミナー・講演会の案内や、協会活動の報告なども掲載しています。
また、1989年以降、直近1年間の当誌掲載論文の中から、特に優秀なものを編集委員会において選定し、毎年「証券アナリストジャーナル賞」として表彰しています(年1~3編、累計46編)。
会員以外の方も購読できます。ホームページで内容等を紹介していますのでご覧ください。
証券分析等に関する書籍およびセミナー講義録の編さん・刊行
証券分析の理論や実務に関する書籍の編さんおよびセミナー講義録の刊行を行っています。これらの書籍の中には、証券アナリスト通信教育講座の推奨図書に指定されているものもあります。
(当協会発行/編集出版物)
- 証券アナリスト職業行為基準実務ハンドブック
- 新・証券投資論(理論編、実務編)
- 基本証券アナリスト用語辞典(改訂版)
- 証券アナリストのための企業分析(第3版)
- 現代ファイナンス分析-資産価格理論
なお、セミナー・講演会の要旨はホームページに掲載(会員は無料、非会員は有料)。
(内容の詳細や入手方法についてはホームページをご覧ください。)
ホームページ
アドレス : http://www.saa.or.jp
2009年3月より、基幹コンピュータシステムが新しくなり、協会ホームページも一新されました。講座・試験の概要、受講・受験のインターネット申込み、セミナー・講演会・会社説明会等の各種案内が一段と充実したほか、各種事業の内容、委員会・研究会等の活動状況、講演会要旨(会員は無料、非会員は有料)、会社説明会要旨(会員限定)も掲載されています。『証券アナリストジャーナル』掲載論文のダウンロードもできます。またWeb登録会員になると、個人会員専用の「マイページ」がいつでも閲覧でき、講演会・セミナー・会社説明会の参加申込みや住所・勤務先等の変更が簡単にできるほか、動画配信サービスも享受できる(無料ないし会員割引価格)など利便性が増しました。
さらに、Eメールシステムによる会員との諸連絡の徹底、アナリスト業務等に関する外部からの意見収集、関係団体等との相互リンクの推進など、一段の機能拡充や活用分野の拡大に努めています。


