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現在位置:ホームの中の協会概要の中の理事からのメッセージの中の2009年6月2日『国際会計基準との付き合い』
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理事からのメッセージ

『国際会計基準との付き合い』

 私は、2006年から2008年までの3年間にわたって、国際会計基準財団の評議員を務めさせていただきました。国際会計基準財団は、国際会計基準審議会(IASB)を運営する母体で、世界中から選出された22名の評議員によって運営されております。

 今、振り返ってみますと、日本においては、自国の会計基準を国際会計基準に収斂させる動きが加速した一方で、国際会計基準自体を日本の上場企業の連結財務報告に取り入れるための検討がなされました。その意味で、日本の様々な関係者が、国際会計基準と真剣に向き合った3年間だったと感じています。

 この間、IASBでは、包括利益を業績のボトムラインとし純利益の開示を廃止する提案がなされたり(最終的には純利益の開示は存続されました)、昨今の金融危機対応を踏まえて金融商品会計基準の変更を急遽決定したりと、様々な審議が展開されました。国際会計基準財団の評議員は、IASBにおける個別の会計基準の策定に関しては具体的な議論は行いませんが、IASBにおける審議が、高い透明性のもとに行なわれているか、多くの関係者から意見を聞きながら、その過程を厳しく監視する役割を負っております。会計基準が財務諸表を実際に利用する投資家への情報提供に資することを目的としていることを再確認するとともに、そのルールがうまく機能しているかを考え続けてきた3年間であったと思います。

 評議員会議では、「高品質な世界で一組の会計基準を策定する」と言う目標に向かって、様々な環境変化に対する解決策を短期間に提案していくべく、かなり密度の濃い議論が展開されました。そこでは、理論的な考え方や実務的な配慮を意識しつつも、財務諸表利用者に有用な情報を提供するためにあるべき方向を模索することを一貫して目標としています。

 今年に入って、日本でもいよいよ国際会計基準を適用する議論が本格化しています。遠からず、日本を代表する企業が国際会計基準に準拠した財務報告を行う時代が到来することは疑いのないところだと思います。証券アナリストの皆さんは、近い将来、日本企業の分析を行なう上でも、IASBが策定する国際会計基準に関する知識が必要になることは肌で感じられていることと思います。こうした環境を踏まえ、日本証券アナリスト協会でも、会員の皆さんに向けた国際会計基準の教育・啓蒙を積極的に実施するとともに、財務諸表利用者の立場から、IASBへの提言を頻繁に行なっております。

 協会会員の皆さんには、世界共通ルールである国際会計基準を一層理解し、そのあり方を考え、作り上げる作業に、ますます貢献していただきたいと期待しております。

2009年6月
社団法人 日本証券アナリスト協会
理事 氏家 純一
(野村ホールディングス(株) 取締役会長)

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